集合基板のデータをKiCadで編集しました。

 小サイズのPCBアセンブリを効率よく製造するために、複数個辺を連結したPCB(集合基板)の状態でアセンブリします。アセンブリ時のたわみの防止や搬送用に集合基板の外周に額縁状の「捨て板」を設けます。今回、小サイズのモジュール基板(50mm×35mm)の設計案件を頂き、5個辺を集合した基板の設計データをKiCadで編集しました。

【集合基板データの作成】

 集合基板のデータを作成する際、以下に示す3つの方法があります。

  1. 個辺データのみ提供
     個辺のガーバデータをPCB製造メーカに提供し、捨て板を含む集合基板のレイアウトから製造までの工程を委託します。設計工数が削減できる、無駄のないPCBが出来る反面、捨て板の編集やアセンブリの要求仕様との整合に時間とコストがかかってしまうデメリットもあります。
  2. 捨て板と個辺データを別々に提供
     個辺基板、捨て板のガーバデータを別々に作成し、PCB製造メーカにデータの合成から製造までの工程を委託します。改版の場合など、集合基板のレイアウトが固まっている場合はコストと時間のバランスが取れています。
  3. 集合基板データを提供
     個辺基板と捨て板を合体したガーバデータを作成し、PCBメーカに製造のみを委託します。捨て基板の仕様決定やデータ編集にコストと時間がかかる反面、アセンブリ状態の実装状態を3Dデータとして確認できるため、アセンブリ時の課題を設計段階で発見できるなどのメリットがあります。

集合基板の3Dイメージ

集合基板のデータ

今回の案件では、時間を優先するため以下の手順で集合基板のデータを作成しました。

【データの作成手順】

 以下の手順でデータを作成しました。編集に使用したKiCadのバージョンは10.1です。バージョンアップ等によりメニューが変更になる可能性がありますので、参考程度にしてください。

  1. 配列する個辺データの選択
     コピーする個辺基板を選択し、左クリック > 選択対象から作成 > 配列を作成 を選択します。コピーする起点をUserレイヤーで作成しておき、起点にカーソルを当てて選択するとズレずに並べることが出来ます。
  2. 配列の入力
     配列の方向、間隔、数を選択し、個辺をコピーします。アイテムソースは「選択の重複」、フットプリントのアノテーションは「既存のリファレンス指定子を保持する」とします。
  3. 集合基板のデータ編集
     予め作成した捨て基板のデータ(Userレイヤーで作成)を、2.で配列したデータに貼り付けます。貼り付け後に、認識マーク、抜き穴、捨て板のべたパターンなどを追加します。

配列を作成の記入例

捨て板データ

PCBの設計でお困りでしたら、お問い合わせ に必要事項をご記入ください。